「……ごめん。待った?」

「いや。突然ごめんな」

「ううん。それで今日はどうしたの?」

「そのさ…お礼言いたかっただけなんだけどさ」



お礼…?



あたし何かしたっけ…?



「ホワイトデーで何返したらいいかでさ、花音が言ってくれたようにピアスあげたらさ、すげぇ喜んでくれたんだよ」

「そっか……」



お礼ってあの時のか……。



「だからありがとな」

「いいって!役に立ててよかったよ!!」

「……本当、花音のお加減で助かったよ」

「……どういたしまして」

「………」

「………」



そのあとは2人とも無言になってしまった。



「……あのさ…」