果てない空

「…ぃぃ」
「へ？今なんか言った？」
「もういいって言ったんだよ!!」

バン!!
俺は柚希を置いて一人家を飛び出した。
必死に走った。といっても近くの公園まで。

「あの…」
「あっゴメンね～恥ずかしいとこ見られたね」
「いいんです。そこは」
「そこ？」
「あの…なんでワザと怒らせたんですか？」
「え？」
「どうしてそう思ったの？」
「昔私もワザと親を怒らせてた事があったので」

私は昔の事を一夜のおかぁさんに話した。して前までの一夜の事も、今の事も。

「そうだったの…少し怖かったのよ、傷つけてしまうんじゃないかって」
「一夜をですか？」
「そぅ、一夜の父親が私にしてきたみたいにあたしが一夜にそうしてしまうんじゃないかって。だから怖かったの。でも勘違いみたいだったわね、逆にあの子を傷つけてしまったみたいね。駄目だねあたし」
「いいんじゃないですか？まだ」