夜11時。 静まり帰った建物内で、あたしは1人眠れないでいた。 あー、もう早く帰りたい! 自分の家の布団じゃないと、落ち着かないし。 とりあえず、先生寝たよね? ちょっとだけ外抜け出そうかな? そう思って、砂浜の方へ向かった。 外は潮風のにおいと波の音しかしなかった。 波のそばの砂浜まで来ると、誰かが横になっていた。 あ!図書館の人!! 最悪! そう思い、静かにそーっと帰ろうとすると、 「待って!」 と、抱きしめられた。 ん?抱きしめられた? 「ちょ、ちょちょちょちょっと!離して」