「おーい、雅!帰るのか?」




「あぁ。」



「あのさ、明後日ヒマ?」



明後日?何かあったっけ?


明後日って土曜日だよな?



「別に何もねーけど?」



「じゃあ、決まりだな。」



は?何を勝手に1人で決めてやがる?



「明後日、10時に金塔(カネドウ)のとこに集合な?」



周りの女に聞かれないように、蓮がこっそりと俺に言って



「じゃあな!」



風のように去って行った。




なぜ?金塔に?



金塔は、金の時計塔のことで、この辺では有名なショッピングモールみたいな広場である。




よーするに、女の子の大好きな場所だ。




つーかさ、女の子の場所にアイツ何しに行くんだ?



ま、いいか。それより早く図書館行こう



もしかしたら、またあの子寝てるかもしれねーし



胸に期待を膨らませ、俺は学校を後にした。