私こそ光る☆君~四季折々番外編~

視線だけで問うと、紫水は私の背後に立ち、ソファーに寄りかかるようにして肩を抱いて頬を寄せてきた。



「美味しかった?」


『……っ//』


近い。

顔が近い!!


なんて思いながら頷く。


火照った頬の熱で急速に溶かされたのか、飴の芳香が強くなった。


「そう、それは良かった。安心して。そこで固まってる3人のは“普通の”飴細工だから」


思考が鈍る。

紫水の言葉の意味が深く考えられない。


それでも、いいと思った。

みんな大事無いなら。


見る限り、3人とも強烈なインパクトのソレに思考を持って行かれただけみたい。

それに紫水はイタズラが過ぎることはあっても、本気でみんなを害することはしないと思う。



「でも君のは……甘い、毒だよ?」


微笑と苦笑が交錯する中で。


紫水の口からも、私のと同じ甘い匂いがした。




おしまい☆