“ちょっと、遥!

やりたいなら最初からやりたいって言えばいいでしょ?

まったく、素直じゃないんだから……”


そんな感情を込めて遥を睨むと、遥の視線が泳いだ。


ちょっとは反省したかな?


(んな顔したって全然怖くねぇよ……つかむしろか、可愛い……// ←by遥)


“あっち向いてホイくらい、譲ってあげればいいのに、ね……”


紫水が苦笑を浮かべながら私と遥を交互に見てるんだけど、何だろう?

清龍の口元もほんの少しだけ弛んでる気がする。

こっちは出番前だから、テンション上がってる……とか?

たまに本番前にいつもと比べて口数が増えることがあるし……。


うーん……。



“じゃあ、じゃんけんして買った方が指差すってルールね☆”


“だー、面倒くせぇ……”


(あっち向いてホイなんざやりたかねぇけど、俺様より先にコイツとあっち向いてホイするのが由依っていうのが気に食わないんだよ!! ←by遥)


自分から志願したわりにダルそうに由依の相手をする遥を見て首を傾げる。


男の子のノリってよくわからない……。



これはマズい、マズいよ。

だって仮にも私は男の子のフリしてアイドルやってるのに!!

もっと男の子っぽい仕草とか、考え方とかノリとか勉強しなくちゃ!!



“あっち向いて~……ホイッ!!☆”


まあ、今日のところは由依が楽しんでるってことで良しとしよう。