「で、結局どうするよ?」


なかなか決まらないことにしびれを切らした遥がたずねる。


『う~ん……』


そんなこと私に言われても……。


「光は何がいいの?」


『僕?

僕は……イタリアンバイキング、なんてどうかな?』


何か理由をつけて却下されるのを覚悟で言ってみる。


すると……。


「まあいいんじゃねぇ?」

「わ~い、イタリアンってティラミスとか、ジェラートとか美味しいデザートがたくさんあるよね☆」

「イタリアンなら妥協する範囲内かな」

「何でもいい……」


意外にも好感触だった。


最初から自分で提案すれば良かったのね。


『じゃあイタリアンバイキングということで』


すったもんだの挙句、ようやくお店が決まった。