私こそ光る☆君~四季折々番外編~

「ずいぶんと遅かったですね。

待ちくたびれてしまいましたよ?」


気だるげに視線を投げかけつつ、左手で小さな箱を弄(もてあそ)んでいる。


『「「「……っ!!」」」』


その場にいた紫水くん以外のすべての人間が息を呑んだ。



物腰は柔らかなのに、その身に纏うのは冷ややかな雰囲気で。

窓から差し込む光が綺麗に整った紫水くんの顔を照らしている。


「これ以上僕を失望させないでくださいね?」


軽く口元を緩めて紫水くんは言う。

しかし、目が笑っていない。


怒っているのかな?


紫水くんはいつも緩く微笑んでるからわかりにくいけれど、仕事に関しては厳しくなることがあった。

やるからには高いクオリティーを求める。


それは彼自身に対しても例外ではなく、今もどこからでも撮れと言わんばかりに見えた。

身体のどこにも力を入れているようには見えないのに、一部の隙も見せない。


メイク以外のことは私にはよくわからないけど、すべて文句のつけようもなく完璧に整えられているように感じた。



「では斎賀さん、いきます!!」



パシャッ。