私こそ光る☆君~四季折々番外編~

カシャン、と。

道具が床にぶつかる。


その音に被せるようにして由依くんが、


「う~っ☆」


と、下を向いて呻き声をもらした。



慌てて床に落ちた道具を拾うが、そのままメイクを続行できる雰囲気ではなくなってしまった。


とりあえず、理由を聞いて由依くんにやる気を出してもらわなくっちゃ。


無理やり撮影に戻らせたところで、今のままでは到底いい写真は撮れない。

カメラマンではない私でもそれはわかる。


由依くんがやる気をなくしたことと、衣装の汚れはきっと何か関係があるはず。


見当をつけつつ、由依くんに話し掛けようとした矢先……。


ガチャッ。


またも扉が開いて、今度は志乃さんが姿を現した。


「やっぱりここにいたのね」


呆れたような声に由依くんはぎくりとしたように肩を震わせる。


「戻るわよ」


「イヤッ!!☆」


志乃さんが短く告げて腕をつかめば、由依くんも手を振り払って負けじと抵抗する。