私こそ光る☆君~四季折々番外編~

助けを求めて視線を彷徨わせれば、紫水と目が 合う。

彼はにっこりと微笑んで言い放った。


「凡人と呼ばれるより、変人、奇人と呼ばれる 方が偉大だよね」


“おかしい”は褒め言葉。

“凡人”と呼ばれ、蔑まれることこそ紫水にとっ て最大の屈辱。


って……。

前向きでプラス思考なのは良い事だけど、今は そんなのいいから助けてよ!?


きっと私が何を思っているのか分かっているだ ろうに、あくまで紫水は傍観する姿勢を貫く。


鬼!!

紫水の鬼!!

魔王!!



こうなったら、また清龍に止めてもらおうと視 線をずらせば……?



清龍は椅子に座って呑気に緑茶をすすっていた。


清龍!!


がっくりと項垂れる。


止める気どころか、関わる気も一切無し!!

この人は喧嘩の原因を作ったのが自分であるこ とに気付いていないのだろうか?