「……悪かった」
遥の様子に罪悪感を持ったのか、清龍が謝罪の言葉を口にした。
言い訳したりしない。
それが清龍のいいところだと思う。
清龍の謝罪は言葉だけに留まらなかった。
やはり緩慢な動作で遥に近づく清龍。
「手」
正面へ来て、またひと言発する。
どうやら手を出せと言っているらしい。
言葉が少なすぎて、飼い犬にお手を命じるセリフにも聞こえるけど。
「……?」
困惑気味の遥が差し出した右手に清龍は自分の手を重ねる。
そっと、遥の手のひらを覆っていた手が離れると……。
そこには白い、大福が鎮座していた。
「……何だこれ?」
「大福」
「……そのくらいわかる」
「もう一個……」
「いらねーよ」
以上、遥と清龍による虚しい会話。
きっと、これが清龍なりの謝り方なのだろう。
遥の様子に罪悪感を持ったのか、清龍が謝罪の言葉を口にした。
言い訳したりしない。
それが清龍のいいところだと思う。
清龍の謝罪は言葉だけに留まらなかった。
やはり緩慢な動作で遥に近づく清龍。
「手」
正面へ来て、またひと言発する。
どうやら手を出せと言っているらしい。
言葉が少なすぎて、飼い犬にお手を命じるセリフにも聞こえるけど。
「……?」
困惑気味の遥が差し出した右手に清龍は自分の手を重ねる。
そっと、遥の手のひらを覆っていた手が離れると……。
そこには白い、大福が鎮座していた。
「……何だこれ?」
「大福」
「……そのくらいわかる」
「もう一個……」
「いらねーよ」
以上、遥と清龍による虚しい会話。
きっと、これが清龍なりの謝り方なのだろう。

