私こそ光る☆君~四季折々番外編~

「はいはいっ!!

じゃあねぇ、全部食べちゃう!!☆」


案その3

提案者・由依


由依の案が今までで一番まともだ。

だけど……。


「遥にそれができれば苦労してないよね」


そう!!

食べられないから問題なんだよ。



「お前ら、もういい……」


あれ?

そこはかとなく、悲しみと苛立ちの入り混じったような声が……?


振り向いてびっくり。


『遥!!

もしかして……取れたの?』


「ああ」


おしゃぶり状態から解放された遥がいた。

しかもちょっと涙目仕様……。


「すご~い!!

ハルちゃんこれどうやって取ったの?☆」


さっきまで喧嘩していたことも忘れて由依が尋ねる。


遥の手中の棒にくっついているキャンディーは砕けて歪(いびつ)な形に成り果てていた。


「噛み砕いた」


由依に噛み付く元気はもはや残ってないのか、力なく答える遥。


なるほど。

怒りの前歯が炸裂したわけね。