「こちら、緑川様の落し物です」
そう言って執事さんが差し出してきたのは、かごに山盛りのお菓子だった。
さっき由依が落としたやつだ。
それを見た清龍が珍しく行動に出た。
掛けていた椅子から緩慢な動作で立ち上がると、お菓子の山へと歩み寄る。
こちらに背を向ける形でその山から何かを抜き取り、くるりと身体の向きを変えてこちらに向かってくる。
いったい何を?
そんなふうに私が思ったのと同時に、今までののんびりとした動作がウソのように素早い動きで私の頭の両脇――つまり、遥と由依の方へと手を突き出した。
「……はむっ!!☆」
「……んがっ!!」
不意打ちを食らい、声を上げる二人。
同時に拘束されていた身体が自由を取り戻す。
驚いた拍子に力が緩んだらしい。
この期に便乗して清龍の後ろに避難し、ほっと胸を撫で下ろす。
「ん~っ!!☆」
「ふごっ!!」
2つの声に清龍の背中からひょっこり顔を出すと……?
そう言って執事さんが差し出してきたのは、かごに山盛りのお菓子だった。
さっき由依が落としたやつだ。
それを見た清龍が珍しく行動に出た。
掛けていた椅子から緩慢な動作で立ち上がると、お菓子の山へと歩み寄る。
こちらに背を向ける形でその山から何かを抜き取り、くるりと身体の向きを変えてこちらに向かってくる。
いったい何を?
そんなふうに私が思ったのと同時に、今までののんびりとした動作がウソのように素早い動きで私の頭の両脇――つまり、遥と由依の方へと手を突き出した。
「……はむっ!!☆」
「……んがっ!!」
不意打ちを食らい、声を上げる二人。
同時に拘束されていた身体が自由を取り戻す。
驚いた拍子に力が緩んだらしい。
この期に便乗して清龍の後ろに避難し、ほっと胸を撫で下ろす。
「ん~っ!!☆」
「ふごっ!!」
2つの声に清龍の背中からひょっこり顔を出すと……?

