私こそ光る☆君~四季折々番外編~

「カナちゃん。

はい、これ☆」


危うく忘れるところだったと、由依が荷物の中から引っ張り出したのはペロペロキャンディーだった。

それも……。


『わっ、何この大きさ!?』


特大の。


「へへへっ、すごいでしょ~?☆」


由依が自慢げに言うだけのことはある。


このキャンディー、私の顔より大きいかも……?


『由依、ありがとう』


食べずに飾っておくことにしようっと。



「そうだ!!

しーちゃんがお家でパーティーするからおいでって言ってたよ?☆」


思い出したように語る由依の口から告げられたのはパーティーのお誘い。


ハロウィンと紫水。

紫水とハロウィン。


この組み合わせ、大丈夫だろうか?



『由依は行くの?』


「うん。

だって、しーちゃんのことだから……ほら☆」


その実、ここは私の家の玄関先だったりする

そしてその玄関先にはたった今、黒塗りのリムジンが到着したのだった。


『ははは……』


もはや、これは“お誘い”ではない。

“強制連行”の4文字が頭に重くのしかかった。