「左……」
「もっと前に行け」
『ちょっと左に行き過ぎかな?』
各自1回ずつ指示を与えていく。
わぁ、すごい!!
由依、スイカのまん前だ!!
このまま順当にいけば由依の勝ちだと、内心キャッキャと喜んでいると……?
「そのまま後ろ向いて、木刀を振り下ろして」
……えっ?
私が首を傾げたのと、由依が木刀を振り下ろしたのが同時だった。
バコッ。
当たった。
遥の肩に……。
「ってぇな、おいっ!!」
よそ見していた遥が怒鳴る。
当たった音からして、すごく痛そうだったから怒鳴るのも無理ないんだけどね。
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