ようやく自分の番が回ってきて、お賽銭を入れ、目を閉じて手を合わせる。

願いごとはだいぶ前から考えてあった。


“今年もいっぱい楽しいことがありますように”


それと……。


“これからもレインガーデンがうまくいきますように”



目を開けたときには由依はすでに願い事を終えていた。



『ねぇねぇ、みんなの願い事って何なの?』


帰る道すがら、みんなの願い事の内容が気になってたずねてみる。


「っ!?」


私の言葉を聞いて、なぜか遥がビクリと反応した。