「だろ?中1の時はまだマシだったんだけどな。」
「まぁ…な…明るくて元気だったもんな。」

なんか、今のりんが不良みたいな言い方しやがって…
でも、確かにそうかもしれない。
あいつには、事情があるからな…

狂った原因が………

「ん?なんか、りんについて知ってるのか?」
「まぁな。」

広げたら、あいつ、泣くかもしれねぇし…
親友だからといって、言えるわけでもない。


―――母親が亡くなった―――

このことは、クラスメイトと吹奏楽部、
小学から仲いいやつしか
知らないだろうからな。
今、次第に広まりつつあるけど。

「あ、そういえば、あいつ、去年の11月下旬に
結構休んだよな。」
「あぁ」
「なんか事情有りか?」

こいつ、探る気だな…
つか、鋭い。

「有りじゃなかったら休まねぇだろ。」
「んだよな~…でも、事情って?」

ほら、言った通りだ。

まぁ、あいつに言わなきゃいいだろ。
一応、あいつと颯太は仲いいからな。

「りんの母親が11月下旬に突然倒れたんだよ。
で、12月下旬に亡くなったんだ…」
「…聞いちゃいけないことだったな…ごめん…」
「いや、あいつには言うなよ。」
「わかった」

俺らは、ちょっと気まずい雰囲気になっていた。
でも、先輩には挨拶をちゃんとして、
帰ることにした。