――愁side――


「なんでもねぇ!!」

俺はりんの側から離れた。

なんでキレたんだろう。
本当は話していたかったけど…

「はぁ…バカだな…俺…」

バカなのは知っているけど、
ここまでバカなのは、自分でもビックリする。

「シケた顔してんなよ!!」

肩を組まれて、明るく声をかけてきたのは
親友の颯太。

勉強もスポーツもできて、
しかも、イケメン。

完璧ってやつだ。

「あぁ…」
「なんかあったっしょ!!」
「まぁな…」

こいつにはなんでもお見通し。
だから、隠し事なんてできないんだよな~…

「何々?恋か!!ヒュー(笑)」
「っ!?///おまっ///んな訳ねぇだろ!!」
「嘘つくの下手だな~お前(笑)」
「うるせぇよ!!」

恋?俺があいつに?

まさか…な?俺が?
いやいや、ないよな…

いや、だとしたら、
ハズイ///

今後、どうやって接すればいいんだよ!?
赤面になったら、気付かれちまう!!

「で、相手は誰なんだ?」
「いや~それがさ…って!!違うから!!」
「嘘だな!!あ!!隣のクラスの星川さん!?」

……誰?そんなやつ…いた?

もしかして、年とったからって忘れてる!?
俺はまだ14だし!!

「誰だ…そいつ…」
「えー!!!じゃぁ、誰だよ!!」

教えられるか!!

俺があいつを…なんて!!
死んでも言いたくない!!

でも、こいつには
バレるんだよな~…

「あ、りんでしょ!!」
「…は?」

やべぇ、バレてる。
バレねぇように隠さねぇと…

「だーかーら!!りんだろ!?」

俺はシカトを続ける。
でも、颯太はしつこい!!
なんだこいつは!!

「りんかぁ…あいつ…冷たくね?」
「勝手に決めんなよ!!まぁ、冷たいね。」

確かに冷たくて、中2になって
狂ったやつだ。

けど、なんか他のやつとは違う。

りんの性格からして、他とは違うんだけど、
ん~…なんだろう…

全くわかんねぇ…

やっぱバカだな、俺(笑)