今、
私の生命はあなたに守られていたことに
やっと気がついたよ。


あなたが大切にしてくれてた私。


大きな事故で
私の額に傷をつくってしまったことを泣いてくれた、あなた。


ずっと伸ばしていた前髪を今日切った。


「 よりいっそう幼くなったね。 」


鏡ごしに声をかけて笑っている、あなた。


前髪を切っても、
額の傷を隠しても、
私という人間は何も変わらない。


この傷をみるたびに泣いてしまう日もあるかもしれない。


でも、
この傷をみるたびに
あなたと笑っていた日々を楽しく思い出す時がくると思う。


明日私は幼い頃にみた、
真っ白なドレスを着る。


あなたと同じ名字が、はじめて違くなる日がくる。


さよなら。
って、本当は離れてしまう最後の言葉じゃなくて。


また
笑って…
泣いて…
怒って…

そんな時間を
また一緒に過ごすためにある、約束の言葉。



「 さよなら。
私の、なぁる! 」



笑って、
泣いて、
楽しく楽しくしますね。
ママ。





end