「 ねぇ、
私は…。 」


私が口にすると
あなたの少しカサついたクチビルが
私の耳に触れて


「 また冬がきたね。 」



ほんのり私の耳をあたたかくして
ささやいてきた。


私は小さく頷く

あなたのカサついたクチビルは
冬になった証拠だったりする。


ねぇ
また来年も
その先ずっと
冬になるとカサつくクチビルを
私の耳に押し当てて

冬がきたね。

って言ってくれるかな?



あなたに言いたいことも言えない
私のこの想いは
友達にわかってもらえない…。
きっと片想いだなんて言われてしまいそう。


でも
あなたがいないことなんて
考えられない
考えたくもない!


私が
もしあなたに騙されているのなら

このまま、
ずっと…。