「 わぁー!
キレイだよね。
今日は連れてきてくれて
ありがとう。 」


紫陽花がキレイに咲くことを競っている公園

あれ?
ムカシのことを思い出していた。

あれれ?



「 あの…
間違っていたら、ごめんなさい。
美蘭ちゃん…
木下美蘭さんではないですか? 」



私が声をかけた女性は
ゆっくりと振り返り



「 はい…
そうですけど…
えっ?
えっと…
冬萌?
豊里冬萌ちゃんだよね?
きゃぁぁぁあ!
久しぶり!! 」



地元ではない、この街は
目の前にいる
美蘭と
凪砂と
私の3家族で旅行した場所だったから…

約束なんてしてないのに
友人と再会できたなんて
懐かしさもふくめて
嬉しくなっていた。


仲良かった3人できていた、
この場所で
あの時と違っていたのは
3人じゃなく2人…
じゃなくて
お互いに一緒にいる人がいた。



「 枇天さん。
あのね、
こちらは小学校のクラスメイトだった
木下美蘭さんです。 」



「 はっ、はじめまして
湖北枇天です。 」



「 はじめまして、木下です。
えっと…
こちらは
私の婚約者
小林雅流さん。 」



「 婚約者?
うわぁ、おめでとうございます。
私は、豊里です。
よろしくお願いします。 」



この美蘭ちゃんとの再会は
私たち4人と時計を狂わせることになったのかもしれない。