「 初音…?
初音!!
なんか、考えこんでいるの? 」


「 えっ? 」


「 だって、
なんか初音泣きそうな顔をしてる…
悩んでいるならさぁ
オレに話してみて。
オレに出来ることなら頑張るからさ。 」


「 うん! 」


でも…
言えなかった。


毎日会えなくなるのがイヤ!!


なんて言ったら困らせるだけの言葉だから。


だから、
それを言えなくて…。


あきらかに
いつもと違う私になっているのに

晴冬くんは
私に何も聞かないでいてくれる。

そんな優しさに
胸があつくなって
うつむいている私に


「 初音…
何か悩んでいるみたいだけど…
オレ…
ずっと初音のそばにいるからね。 」


私の左腕を引き寄せてくれて
大好きな晴冬くんの
やさしい声が私の耳に囁いてくれている。


「 初音…
あいしてる! 」


この言葉
今の二人には年齢に追いついてないかもしれないけど…

この言葉だけで
私は会えない時間も寂しくないね。


「 初音…
今年はホントにありがとう。
来年も、
その先もヨロシクね。
って気持ちを込めて…
誕生日じゃないけど…
プレゼント。 」


パワーストーンのブレスレット。
私の晴冬くんからみたイメージなのかな?


「 かわいい!
ありがとう。
大切にするね。 」


晴冬くんはテレ笑いしながら


「 同じ石をね使ってオレも作ったよ。
まったく同じのは…
ちょっと出来なかったけどね。
初音らしく、オレらしくね。 」


泣きそうな顔の私をみて
微笑んでくれている。


「 晴冬くんと
ずっと一緒にいたい。
一緒にいてくれるよね? 」


急に真面目な顔をして
また私を引き寄せた


「 ここが
初音の場所だよ。
これからも、ずっと。 」





end