「なーに、怪訝な顔してんの?



彼氏がせっかくお見舞いに来てあげたってゆーのに。」



まったく、といいながら




腰を折り曲げてから



わたしの顔を覗きこんでくる蒼に




なによ、っと思って



彼の顔を見返すと、




ふわっ




…一瞬、ほんの一瞬だけおでこに柔らかい温もりを感じた。