俺たちは、病室の外に出された。 椅子に座り、俺はやっと冷静になれた。 「道木、大丈夫?」 「健太、高橋…さっきは悪かった」 「仕方ないだろ、凌は悪くねーよ」 「道木、あれはきっと唯の本心じゃないよ」 「そうだよ、少し…混乱してたんだよ」 俺だって、分かってる。 でも、唯は心のどこかで “ 死 ” を望んでいたのかもしれない。 唯の心の傷は、俺が思っている以上に深い。