―凌side― 「道木からも言ってみてくれ」 放課後、職員室に呼び出された俺。 今頃、木下と唯が会ってるはず。 2人っきりにしたくなかったけど、 顧問に呼び出されたら断れない。 「でも、無理にはやらせなくないんです」 「道木も、川瀬に剣道の才能があることぐらい分かるだろ?」 そんなこと、分かってる。 ここにいる誰よりも… 唯に才能があることは、昔から分かってる。 でも、唯は…できないんだよ。