涙を拭うと、唯が目を覚ました。 「りょ…うっ…」 「ん?」 「いなく…ならない…よね?」 「なんで?」 「ゆめ…みたの…」 だからさっき、泣いてたのか? 俺は、子供をあやすように頭を撫でた。 「唯と一緒にいるって、約束しただろ?」 「ん…」 「俺はずっと、唯のそばにいるから」 泣きながら笑う唯。 熱のせいか、弱々しく聞こえる唯の声も 何だかすごく可愛かった。