あたしね、先生が。



「ハルちゃん?でいいんだよね?」


「あ、うん!」


「よろしくね、あたし七湖。」


「よろしく!七湖ちゃん。」


後ろの席の、七湖ちゃんは

ふわふわした髪に、白いバレッタをつけて

長いまつげと大きな目。

・・かわいい。


って女の私でも、息を呑む美人だった。


「結構、男子少ないねぇ。」


七湖ちゃんは片手を頬杖にして、横目に教室を見渡し眉を下げた。



「そうだねぇ、イチ、ニー・・」


「ナナ?」


「ナナ人だ。少ないねぇ。」


顔を見合わせて笑いあった。


これじゃ、女子高みたいだねって。


こんな話してても、あの先生の顔は、


あたしの頭の中にあった。