ダメだ…アタシ…









和、怒ったかな…

















二人のキス目の当たりにして



気づいたら店を飛び出してた。














どんよりした厚い雲…。


いっそうのことザーッと思いきり降って私を消してくれないだろうか…。









気がつくと甦る二人のキス。







私の好きな綺麗な指でサクラの顎を支えて



私の好きな茶色の瞳を閉ざして



私の好きな…その唇を…























「…っ…、もう…やだっ…」





アタシはこんなにも好きなのに…



好きで好きで仕方ないのに…





どうして…




どうして…こんなにも苦しいの…?





どうして…和はアタシを苦しめるの…










頬に伝った涙と地面をぬらしだした雨。






「…っ、か、ず…っ」



鳴咽しそうになるのを必死に押さえて…


口を塞ぐようにしゃがみこんだ。