睨むように見上げると クスッと笑って 「そんな怒んなって(笑) 先、下行ってるから」 シーツをふわっとかけておでこにそっと唇がおとされた。 片手をひらっとさせながら部屋を出ていく後ろ姿を見送って 重い体をゆっくり起こす。 甘くて怠いのは 「和哉…」 あなたのせいで… 向かい側の鏡に映る、 私に咲いた、たくさんの赤い華。 幸せなのに 曇りがかる心のなかは きっと 曖昧にも残る常識から。 きっと ダメ、だと分かる甘い果実に手を伸ばしてる罪意識から…