一度の保証(短編集)

《えりな》


ママが、今日も えりなに付いていてくれている。


パパは、お仕事が終ると、えりなの所に、毎日 来てくれる。


パパもママも、えりなの前では、いつも明るくいるんだ。


だから、えりなも明るくいなくちゃいけないって思うの。


ママは、お部屋のお花を、新しい綺麗に咲いたチューリップと蕾とカスミ草と小さな黄色い花達が、散りばめられている花を飾ってくれた。


「ママ、なんか 豪華に見えるね」


えりなは、ママに笑顔で言ったの。


「そうでしょ?
明日はね、えりなに お客さんが見えるのよ」


「えりなに、お客さん?」


「そうなの。
ママとパパのね、昔からの知り合いの方とその息子さんなのよ」


ママは、にこっとえりなを見て言った。


「どうして、えりなに逢いに来るの?」


「ママ達がね、昔 とてもお世話になった方でね、気にかけてくれて、お見舞いに来てくれるのよ」


「そうなんだ!
じゃあ、えりな 良い子にしてなきゃね!」


「ふふっ そうね。
でも、えりなは、いつものえりなで十分良い子よ」


「明日が、楽しみ」