一度の保証（短編集）

「血縁者に頼るって、太一の事ですか？」


お父さんは、鋭く夫妻を見た。


夫妻の男性が、お父さんと話すと同時に俺とお母さんにも、話しを聞かせる。


「そうです。
他に、方法はないんです！」


「どうしろとゆうんですか？保証がない妹さんだから、最後に兄弟に逢わせてやりたいとかですか？」


「違います。
どうか、落ち着いて聞いて下さい。
えりなに、太一さんの保証を受け渡して頂きたい。
実の妹のえりなに…」


バン！！とお父さんが机を叩いた。


「ふざけるな！
太一の命をやれとゆうのか！！太一には、太一の人生がある！
妹は、保証を、もう使っているんだから仕方ないだろ！
それを、それを…
太一に…」


お父さんは、プルプル体と拳を震わし言った。


「十分 おっしゃる通りです！
えりなに一度の保証をやるには、三人からの受け渡しが必要なんです！
私たち二人とあと一人。
他に思い当たらず…
えりなは、まだ小学六年生なんです！」


夫妻は、土下座した。


「太一だってまだ１５だ！話しにならん！
帰って下さい！二度と来ないで下さい！」


「いえ、帰りません！」


女性が頭を下げたまま言った。