一度の保証(短編集)

お母さんは、俺の気持ちを理解してくれようとした。


俺は、頬を少し緩ませ、お母さんの気持ちを大切に受取ると、ダイヤルを押した。


「埜上さん、8時に、自宅に来て下さい」


俺は、愛想が良いわけでもぶっきらぼうにでもなく、ただ普通に、伝えた。


話しの内容は、良いものではないとは分かっているが、きかないとゆうので終らす訳にもいかず…


俺の妹か…


長年、まともに顔も見たことない、血が繋がっているとゆうだけの他人


それこそが、他人ではない他人と呼ぶにふさわしいのか…?


運命と一言で言ってしまえば簡単だ。


良い運命ばかりならどれ程いいか


贅沢や甘いと言われようが、そう俺は思う。