一度の保証(短編集)

両耳合わせて七つも空いているピアスは、貞司のあごのヒゲと共に、ワイルドさを増しさせていた。


付き合いはじめた頃より、あたしは、どんどん貞司を好きになってきている。


24時間貞司一色


すべての予定は無理をしてでも貞司に合わせるようにしている。


付き合って一ヶ月くらいの頃は、貞司の仕草にどきどきする程度だった。


一番 胸を高鳴らせるのは、貞司と逢っている時。


ずっと緊張に近いどきどきをしていた。


離れて一人帰宅すると、緊張がほぐれるかのように大きな深呼吸とため息をついた。


はぁ〜 次は、いつデートできるかなぁ?


よくそう思っていた。


でも今は、時間が惜しい。


少しでも長く一緒にいたいし、一噌の事、一緒に住みたい。


結婚なんて だいそれたことは言わないけど、同棲ライフを貞司と送ってみたい。