一度の保証(短編集)

「どうも、ありがとうございまっす!
そうですよね…」




その子も笑顔を見せ、素直に笑うと きつい印象がとれ、とても可愛い顔をしていた。




裕馬達に負けず 好きなようにお酒を注文して飲むあたしと愛里ちゃん




名前を呼び合い、距離のある話し方もなくなり、あたしは、何年かぶりにゆっくり女の子とお酒を楽しんでいた。




「留衣ちゃんは、裕馬くんと 実際いつから一緒にいたん?」




愛里ちゃんは、顔を赤く目じりが少しアルコールで下がり話す。



「んー?いつからってあんまりはっきりないねんなぁ。
でも、あたしらの場合は、夜で出会ったんじゃなかったから、付き合ってもなかったしなぁ」




「彼女おらんのほんまやったんやぁ!
付き合ってなかったん?
そっかぁ。でも 気持ち通じあってたんやったら、彼女ってゆう名前だけの立場よりいいかも」




「裕馬の場合は、彼女ってものに価値がなかったかもやけど、普通は 彼女ってやっぱり違うものやと思うし、特別やって。
裕馬は、ホストってゆうのもあったしな、稼ぎは良かったけど、ちゃんと付き合うとなるとあたしもどうなん?て思ってた」