「俺が、高校生の時
奥さんは、一つ年上で、俺は地元から出てきて 兄貴の所に出入りしててな、兄貴の彼女の親友やった子やってん」




「ふふっ
普通だね。
あたしが、唯一 奥さんに勝利できたとこだ」




「えりな、遠いのに逢いに来てくれてありがとう」




「うん。あたしはね、裕馬君に出会えただけでも、色々な意味で 奇跡だから、幸せだよ」




「そっか。
えりなは、なんか大きな経験があるんかなー」



問いかけてはないだろう裕馬君の言葉に あたしは 何も言わず 太一お兄ちゃんの彼女が向けてくれたような最高の笑みをこぼした。