「内緒じゃなかったん?
え〜?どこやろ?
男のとことかじゃないよな?」


かーくんは、おそるおそる聞いてくる。


その表情が、なんだか可愛くて我慢できなくなった。


「そんなわけないやーん!実は〜」

「あっ!言うな!あてるから〜
トイレ!?」


「ちっがーう!」


「買いもん?」


「ちゃう!もう、ゆっていい?!」


「あ〜うん!思いつかんわ!どこ?」


「銀行」


あたしは、にっこり笑って言った。


「銀行?なんでなん?」


「通帳作っててん」


「そうなん?久美 通帳作ってなかったんか?」


「ううん。
かーくん、久美な、かーくんの夢の為に、貯金しようと思って。
かーくんの役に少しでもたちたいねん」


「久美!」


かーくんは、人目も気にせず、久美を抱き締め言う。


「ありがとう久美。
でも 気持ちだけもらっとく。
すげぇ嬉しい。
俺が、店持てたら、二人で頑張ってこうな久美」


久美は、嬉しくて涙が、溢れた。


久美は、かーくんに全身包まれている幸せを感じていた。