…十年後…
『ほらぁ陽ー!!』
「ごっごめんなしゃい…」
『ごめんなしゃい…じゃないわよ…
この壁どうすんのよ!!』
「ごめんなしゃい…」
私の名字は長崎になり…かわいい息子も生まれた。
そんな息子が可愛くてしょうがないらしい
優真は陽になんでも買い与える。
最近はこのクレヨンがお気に入りらしい。
初めは紙に描かせてたのに…
つい目を離したすきに
壁に落書きしやがった。
がちゃ…
っと音がすると
陽は玄関へと走り出した。
「ぱぁぱ!!」
そして泣きながら抱きついた。
「どうした、陽…」
「お母しゃんが怒ったの…。」
「そうか…そうか…
っで何やったんだ?」
『あんたが買い与えたクレヨンで壁に落書きしたの…』
「なにかいたんだ?」
「お父しゃんが怪獣と戦ってるとこ…」
「おっうまくかけてるなぁ」
『上手くかけてるなぁじゃないわよ…!
っでどうすんのよ!!壁!!』
「このままでいいじゃん!!」
ねぇ…雪…
あたしは幸せだよ…。
大好きな人と…大好きな人との子供がいて…
だから、安心して…
あたしは今幸せだから…
もう泣かないって約束するから…。
-END-

