「2人で話したい話しあんだろ…」
そう言って長崎は保健室を出て行った。
『ありがと』
「ああ…」
『あたし‥さっき雪に会ったの…』
「夏…雪はもう…」
『わかってる…
夢…』
「夢…?」
『雪…まだチャラチャラしてた。』
「うん…」
『あたしはまだ連れてってくれないんだって…』
「うん。
もし雪が夏のこと連れていこうとしたら雪のこと殴ってるよ…」
『あと…幸せになれよ…だって…』
「…っ-
ずっと夏には言わないつもりだった…」
『ん?』
なんだろ…
雪のことだよね…
「事故があったとき…
なんで雪がハンドルきらなかったかわかる?」
『なんで…』
「雪が…雪がもし…自分を守って…ハンドルきってたら…夏にあたってた。」
『えっ…』
雪は…あたしをかばって…
「だから雪は迷わず車に突撃してった…。」
『うっ…ヒック…ヒッ』
「だから、夏は幸せにならなくちゃいけないの…!!
雪に守ってもらった命でしょ?」
『うっ…ヒック…ヒッ!うん…!!』
「気になるんでしょ…長崎のこと…」
『…!』
「なら…行ってきな」
『うん…ありがとう』
あたしは走り出した。

