キミとエリちゃんにいつ話しかけようか。

そればかりを考えて一睡もできなかった。

眠い目をこすりながら講義室へ向かう。

昨夜のドタキャンをサトルくんに必死に謝りながら、キョロキョロとキミを探した。

サトルくんは少し呆れていたけど、もういいよと言ってくれた。

嘘ばかりついてるあたし。


あたしより先にあたしに気づいたキミが駆け寄ってくる。

「トモ、話があるんだ。あとで時間くれる?」

キミはいつになく、真面目な顔だ。

「うん。あたしも話があるのよ。」

あたしもいつになく真面目な顔で答える。

“3時にいつもの場所で”

そう約束したあたしたちは、別々に席についた。