そして、彼は私の頭を撫でていない方の手でガチャリと教室の鍵を閉めた。 「今日は先生の授業がなくて、いつも以上に寂しかったんだから」 プクッと頬を膨らませて彼の顔を見つめる。 「はいはい。俺だって絵里に会えなくて寂しかったよ」 彼の抱きしめる強さが強くなった。 私も応えるようにぎゅっと彼を抱きしめた。 心地いい。