声がした。 あたしの名前を呼ぶ声が。 もう二度と呼んでくれないだろうと思っていたのに。 やめてほしいなぁ、泣きそうだ。 その声に振り返る。 今一度先輩と視線が合わさった。 「なん、ですか?」 何でそんな絞り出したような声であたしの名前を呼ぶの? 早く退室しないと我慢できない。 最後に泣き顔なんて絶対見せたくない。 すると先輩はグッと唇を噛んだ。