あたしは逸らさない。 部屋に入ったときから先輩を見続けている。 絶対逸らしてなんかやらない。 あたしは先輩の部屋に入る前に決めていたことがある。 それは退室するまで先輩から逃げないこと。 決して目を逸らさないこと。 先輩はあたし達が訪れても寝たままだ。 それだけ致命傷だったのだろう。 先輩は何かを思いつめたように俯いたまま一点を見つめている。 何て言葉から始めようかと考えたときだった。