神様がくれた夏




エレベータの中。



あたしは何度も何度も深呼吸を繰り返す。


その度に夏目涼は、繋がっている手を強く強く握ってくれた。



だから思える。


大丈夫だ、と。



あたしには強い味方がいるんだから、と。




チンっと。


音と同時にエレベーターの扉が開く。



ツンと鼻をさす病院特有のニオイが強くなる。



このニオイはどうも好きになれない。


小学生の頃注射が嫌で病院に行くことを大泣きしながら拒んでいたなぁ、なんてどうでもいいことを思い出した。