「緊張してんの?」 あたしの顔を横目で見つめながら夏目涼はそう尋ねてきた。 どこか面白そうなその横顔を睨みつつ、あたしは、 「別に…そんなんじゃないけど…」 そうそっけなく呟いた。 大丈夫だと思っていても、やはり胸がざわつく。 緊張とはまた少し違うなにか。 きっとそれは恐怖に似たなのか。 「…聞かないの?」 「何が?」