何となくの予想。 すごく短い期間だったが、プール掃除を共にこなしたから少し分かる。 あいつはきっと―――笑ったのだろう。 「どうしたらいいの…っどうしたら…」 頭を抱えてそう悲痛な声を上げるそいつ。 気づけば俺はそいつの腕を掴んでいた。 そして持ち上げる。 それは無言の言葉〝立て〟だった。 「…!」 突然のことに驚いたのだろう、そいつは目を丸々と見開いて俺を見た。 俺は立ち上がったそいつから手を離すと言う。 「あいつはどこにいる?」