最終的に考えた結果、無視をすることにした。 今他人にかまっている時間などない。 けれど通り過ぎようとした時だった。 ふと思い出した。 「お前…」 思わず言葉が溢れた。 その言葉をきっかけにして会話が開始した。 「水涼を…探してるの…?」 今にも消えてしまいそうな声でそう聞いてきた。 未だ、そいつの目には涙が溢れている。 思い出したのだ。 こいつはいつもあいつと一緒に行動している奴だということを。