あたしが動くしかない。 彼と話をしてこなくちゃいけない。 あたしのせいで退学になんて絶対させない。 そのあたしの質問に今井さんは小さく笑うと、 「そう言うと思ったから書いてきたの」 胸ポケットから四つ折りにされたメモ用紙を取り出した。 それをあたしに渡しては言う。 「夏目くんをこの最悪な現状況から救えるのはあなただけよ」 その言葉にあたしは大きく頷く。