「……なに」 夏目涼は薄く目を見開いてはそう問う。 あたしは腕を掴まれたまま、慌てているのがバレないように必死に冷静を装って答えた。 「ご、ごめん…葉が…付いたから…」 寝ているもんだと思っていたから、起きていることに驚いてバクバク高鳴る鼓動を気づかれないようにすることに必死だった。 絶対寝てるとおもっていた。 変に触れたりしなくてよかったと心底思った。 それこそ完璧変態だ。 危ない危ない。 なんて内心ホッとしつつ、けれど未だ掴まれている手にドキドキしているあたしがいる。