けれどやっぱり恥ずかしくて頭を上げられないでいると音がした。 ゴトンと。 何かが落ちるような音。 「ん」 「…え?」 夏目涼の手にはあたしが買いたかったスポーツ飲料があった。 あたしはそれを見つめて驚いては声を発した。 まさかの展開だ。 「ん」 なかなか受け取ろうとしないあたしに、夏目涼は無理やり押し付けると歩き出した。 「え、…えっ?!」 あたしは慌ててペットボトルを受け取ると、夏目涼の後に付いた。