苦しくて苦しくて。 もがくあたしにやっと気づいたのか、彼は唇を解放してくれた。 「…はっ…っ」 同時に肺いっぱいに酸素を取り込む。 キスが下手なあたしは鼻で呼吸をすることができないため、毎回死ぬほど苦しい思いをするはめになる。 彼の腕はあたしの体にまきついたまま。 いつの間にか、あたしの腕も彼の首にまきついていた。 荒い息遣い。 彼は怪しげに、ペロリと自分の唇を舐めた。 それはあまりにも突然だった。 ぐるりと。 思考が働く前に視界が回った。